昭和なビルの昭和なうどん屋「司馬」閉店
思い起こせば11年前、昭和通りを挟んだ向かいの不動産屋でマンションを借りたのが始まりだ。
担当営業があと30分、一時間戻ってこないとのことで、「近所で軽く時間をつぶしてきます」と表に出たのだった。 何軒か尋ねたが時間が早いこともあり、ぐるりと回って戻ってきたらうどん屋があったので行ってみたのである。 中を覗くと二、三人が飲んでいる。自動券売機でビールを探すが、どうもうどんしかないので「?」と思い声をかけると「食券は買わなくていいですよ」と中へ入れられた。 お母さんの代は地下でステーキ屋をやっていたが、そこを閉めて息子さんが一人で始めたうどん屋だった。 食券制のカウンターしかないうどん屋風ではあるが、夜の実態は居酒屋だった。 小さな店だから一人で来る常連さんが多く、初めて寄った私もすぐに馴染んでしまった。 お会計は人の様子を見て計算をしたふりをして紙切れに書き込む。レジも電卓もない。 時に、ぼったくり、時に天然で安く金額を間違う。客が持ってきた土産をみんなに振舞ったかと思えば、その分をちゃんと載せている。 そんなことはみんな知ったこと。そんな駆け引きも楽しみつつ、みんなで飲む。 まあ、知的で良いお客さんばかりだったから、お客同士の仲が良い。 だから2018年の12月27日最終日は沢山の常連が集まり、別れを惜しむこととなった。そして、2019年1月11日の再会を誓ったのだった。
つづく。
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