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2015年12月23日 (水)

りんごばなな 35年ぶりに再結成!!

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1981年、昭和56年に新星堂の「ロックイン」というロックバンドコンテストがあった。

りんごばななの名前は昭和51年頃、高校時代に同級生と二人で人前で演奏したときにつけたものだ。高校卒業後、趣味のロックバンドとして活動を始める。高校時代からの4人、

私はずっとベースだった。ギターが抜けたところでメンバーを一人探す。参加してくれたのは中学からの友人だった。
そのとき私が「ギターをやりたい」と言ったら、彼が「オレ、ベースがやりたい」と言ってくれた。
その後、もう一人のギターが抜け、三人が基本になったが、時折、会社の同僚などが加わった。
当時、前橋市のカワイ楽器では、アマチュアバンドを集めた「俺たちのコンサート」というものを開催していた。高校時代にも出たかと思うが、そこで「全部オリジナルの曲でライブをやろう」となったのである。簡単なテープによるオーディションがあったと思うが、拙いオリジナル曲だけのりんごばななは出演できた。
しかし、その反響は大きかった。全てのバンドがコピーの時代、独自の曲でライブをしたのだから。サックスも加わり、当時中学生のギターも加わった。キャラクターの濃いメンバーがオリジナルの曲をするだけでも、ある面好評だった。前橋のミヤマビアガーデンや、喫茶店のメモアール、ライブハウスどらむかんと、ライブ活動も少々した。

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しかし、今度はドラムが抜けてしまった。結局活動が出来なくなったが、そこに現れたのは私とベースより一学年下のドラム。彼がいいやつだった。初めて会ったときから、やりたい音楽の話が合った。方向性が同じだった。そして、ベースを呼び戻し、新しいりんごばなながスタートした。
そして、ドラムの後押しでとにかくコンテストに出て勝とう。とにかくコンテストに向けて練習しようと、コンテストに出て評価をもらって練習をした。ライブなどはせず、とにかく定期的にスタジオで練習をし、録音し、それを各自持ち帰って、ダメなところを治し、アイデアを出し合った。
曲は今までとは異なるアレンジがされ、面白くなっていく。
そして、1981年のことである。YAMAHAのEAST-WESTの高崎代表となり、新星堂のロックインで群馬代表となる。EAST-WESTの群馬大会では天狗になってしまっていた。見事に落ちてしまう。
ちょうど夏休みの季節。三人は東京へと出る。コンテスト当日の朝、都内で集合すると中野公会堂での全国大会へ。コンテストで私たちの二曲が終ると会場は「しーん」となった。3人でステージから離れだす頃、背後でパラパラという拍手が少しずつ大きくなった。
結果は「優秀賞」という二位だった。理由はレコード会社の札が一つも上がらなかったから。
翌日は、コンテストで最優秀賞になったバンドが出演できるコンサートであったが、「是非出て欲しい」と新星堂の方々に言われ、ステージに上がるところで、会場は大きな拍手と歓声となった。前日のコンテストで観ていた人たちが盛り上がっていた。そんな中でやった演奏は痛快だった。最高に面白かった。そして、帰りに群馬から来ていた新星堂の方にエビフライ定食をご馳走になり談笑した。戻って地元のライブハウスでライブをやれば、一番人気だった。
まあ、人生の中で輝いた一瞬だった。

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仕事や結婚、子育て、別の趣味などで、りんごばななは活動を終えた。あれから、三人が一つのバンドになってから約35年。2015年に再結成となる。実は2、3年前から再結成の話はドラムから出ていた。「やっぱ、あの三人が一番やりやすいよ」といったことである。
重い腰を持ち上げたら早かった。11月に知人のスタジオで二度ほど音を合わせて、12/5には小さいが前橋市の街中でライブとなった。私は、今ひとつライブの演奏の感覚は戻っておらずギターも歌も今ひとつであったが、大きな拍手となった。何人かが、寄ってきて一声かけて握手をしていった。12月19日にはバンドの仲間達が集まるレストランでのライブに参加。それは、バンド仲間であるから盛り上がってくれて当然ではあるが、やはり何人かが興奮した感じで話しかけてきた。
12月20日は楽器店のホールを借りてのライブ。20ほどのバンドが出たが、りんごばななはあとのほう。ウクレレで歌う人もいれば、iPhoneの音源に合わせてトロンボーンを吹く人も。老若男女様々な人が集まっていた。「なんか、こんなところに合わないな」などと思っていたのだが、始まると若い人も年がいった人も、ニコニコとノリノリなのが薄っすらと見える。一曲目が終わっても反応はない。「これが、りんごばななです」と言うと、静まり返った会場に大きな拍手が鳴り響いた。そこからは、私も自分の世界に入っていけた。一曲終るごとに大きな拍手が起こり、「どうも、りんごばななでした」の言葉とともに片付けだすと、その拍手は一段と大きくなっていた。

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「はて、何が良かったのか?」と自分でも不思議であったが、私と初めて会った人が大半なのに、声を掛けて来てくれた。
30年以上前に一瞬輝いただけではあったが、そのお陰てあろう、56歳のロックバンドは再び輝く事が出来たのである。

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