関東のカタ田舎 前橋のカタ焼きそば
その言葉で、来々軒支店を思いだしたからだ。その近くで働いていた時や、休日の店で、「カタ焼きそばの味が忘れられなくて食べに来る」などという声を何度か聞いていたから。
来々軒の本店は、昔の山水会館の斜向い、イシイの靴屋の辺りにあったと聞く。最近閉店したケンタッキーの南隣あたりかと想像する。来々軒の第三支店のオヤジさんは、閉店した昭和40年頃に、前橋駅前の食堂に移ったとのこと。本店の閉店は私が、小学校に上がった頃の話のようだ。
本店の味、いや本店の姿さえも思い浮かばないが、一番本店の趣を残しているのは、来々軒支店であろう。後述するが、実質的な第一支店である。ラーメンのどんぶり、その中身の見た目、味わい。子供の頃のラーメンである。そして、カタ焼きそばが独特である。五目のあんかけが、少し甘い感じがするのが、昔懐かしい感じがする。初代はもう80歳を越えているかと思うが、近年は息子さんに譲ったようだ。
来々軒第二支店は早い時期から、息子さんの代なのだと思う。全てのメニューにおいて、支店と比べたら今風になっていると思う。見た目も味も違うが、やはりカタ焼きそばを頼んでしまう。私の感覚では、一番普通の味である。
そして、来々軒の第三支店。まだ初代がやっている。本店が閉店して駅前の食堂に勤めたあと、ここに店を出したらしいから、昭和40年代前半のオープンであっただろう。支店が前橋の昔の繁華街に隣接するのに対し、ここは離れている。だから店舗も小さいのではあるが、料理は支店に似ている。
カタ焼きそばも似ているが、甘さは少なく、ちょっと油が強い感じである。恐らく、三店舗とも本店の味を引き継いだのであろうが、50年近くの歳月を経て、変化してきたのではなかろうか。そう思うと、それぞれの来々軒に食べに行きたくなってしまう。
こちらは前橋温泉、重兵衛湯の前にある「おしどり食堂」。街中から行くと、来々軒第二支店のすぐ手前であり、往時の諏訪町通りが賑やかであったことがうかがえる。
さすがに、ここは来々軒ではないので、ちょっと違う。ここの一番良いのは、茶色く、香ばしく揚がったそばであろう。コゲともいえそうな麺ではあるが、香ばしさが嬉しい。
さて最後は、馬場川沿いのジャズ喫茶ダウンビート。果たして今はメニューにあるか分からないが、昨年までは「カタ焼きそば」がメニューにあったのである!!
ジャズ喫茶にカタ焼きそば。これぞ、カタ焼きそばが前橋名物の証明ではないか。
さて、今日はどこへカタ焼きそばを食べに行こうか?
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