つる植物な秋。カラタチの小道へ
近付くと、それはアサガオだった。いつからだかは判らないが、庭木の全体をアサガオが覆っていた。
こんな時期にアサガオが、こんなに咲くのか? 今まで、アサガオがこんなに木全体を覆ってしまったことがあったのか?
からたちの小道を目指して進むと、今度は白いアサガオが咲いていた。確かに、今年は暑い夏場にアサガオはあまり見なかったが。
国道50号と駅前通りの五叉路の近くまで行くと、また朝顔が咲いていた。青、白、ピンクと面白いが、ちょっと不思議な感じ。
馬場川沿いの小道に出て、石屋さんの間を抜けると、ぶどう棚になった実が、塀のこちら側にぶら下がっていた。
「取って食べないのだったら持って帰りたい」となるが、家の中からはテレビの音と会話が聞こえてくる。
そのクランク状になったところを抜けたところには、地面というか、ここは道であるが、白いアサガオが生えて花を咲かせていた。
アサガオ、ぶどうと、つるの植物を見てきたが、この先が、我が夫婦の間で呼んでいる「からたちの小道」。からたちがお寺の生垣を作っている。
今年も、からたちの実はもうなくなってしまったのかと思ったが、下の方に2つほど見つける。そして少し行くと、もう一つ。更に、視点を変えると、まだ緑色をした実が沢山なっていた。
「こんなにボロかったっけ」 二、三年前までは誰か住んでいたと思うが、ガラスがなくなり、戸が外れ、人が住まなくなった家は、どんどん崩れて行く気がする。そんな壊れた戸を頼りにつるが伸びていた。
三軒続きの長屋なのか。その二間はもう人は住んでいないようだ。馬場川沿いの植木もみんな枯れている。そんな枯れ葉色の植木の上に、ここにもまたつるが伸びて、実をつけていた。
幼稚園の所で、馬場川と別れ、丹下珠算塾の路地へ入ると、向かいの駐車場のフェンスを利用して、赤い小さなアサガオ状の花が伸びていた。
丹下珠算塾の看板を見上げれば、やはり樹木を利用して高く大きく伸びたつるが、次の行き場を探すかのように垂れ下がっていた。
この辺りは区画整理で、出て行った家から取り壊されていっているようだ。そんな誰も住まなくなった家にも、つるは巻き付き、敷地の中から表まであふれ出てきていた。
路地を抜けて左へと行くと、古めかしい床屋。ここにも、つるが伸びていた。
中央前橋駅まで行き、美やこ食堂で昼を食べると、ハルナ眼鏡へと向かってみる。
歩道橋を登って降りて、戻るようにしていくと、歩道橋の下の植え込みにホウズキのようなものが。こいつも植え込みの大半を覆うようにして、実を付けていた。
そして、「なんだこれは?」と声を上げたのは、営業中の看板と、何かを覆っている、つるである。
紫色の何かが見えたので、しゃがんで見るとアケビのようだった。
ちょっと前橋のジャングル化が進んでいるように感じるのだった。
ハルナ眼鏡により、先日東京は新橋で一緒に飲んだお礼を言って、広瀬川へと出る。空は曇り、上着を着てこなかったこともあり少し肌寒い。
「もう冬が近いか」と思っていると、二羽の鴨が水と遊んでいた。そんな鴨を眺めていると、ハトが飛んできて、一瞬水に顔を突っ込み、すぐに飛び立った。川の並びに人工的な川状のものが作られ、そこには大きな鯉も泳いでいる。鯉を見つめていると、涼やかというよりも、体が冷たくなる感じがした。
それはともかく、今年は夏場にアサガオの花がキレイに咲いているのをあまり見なかったが、こんな頃につるを伸ばして花を咲かせている。それも、どれも緑は綺麗であるし、花も美しかった。なんだか不思議な感じのする秋の土曜であった。
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