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2012年6月21日 (木)

上野物語7

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仕事を終わりにし、「お先に失礼します」と挨拶をしながら、事務所のドアに向かっている時だった。左斜め前方から、「お世話様でした」などと挨拶をしてくる女性の顔があった。

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私は、その顔を見るなり、二、三度会釈をした。そして、ドアを開けて出で振り向いた瞬間に、彼女が会釈をしているのが目に入り、再び二、三度、慌てるように会釈をして彼女の顔を捜したのだった。

エレベータの前まで行くと、私は一緒に出てきた仲間と、どうでも良い会話をしていたが、それは、いつもの自分と比べると、ちょっと大げさな感じにも思えた。

あの顔は、数日前にも見た顔である。会議の場で、私の正面に座り、笑顔で話して来た顔である。私は、あの時も思考停止したが、今回も思考が停止していた。あの笑顔を見た瞬間から、思考は停止し、視野は狭くなり、無意識に彼女の姿を追っていたのである。

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初めて会ったのは、私の会社の会議室だった。もう、一年以上が経つ。その時の印象は薄く、先日の会議でも、顔を見るまでは、思い出せないほどであった。しかし、会議中に、彼女が笑顔で話しかけてきた瞬間に思考は鈍ってしまったのである。もう一人の女性からの質問に対して、考えるゆとりは全くなくなっていたのである。

こちらが直感的に好感を持った場合、相手の女性もそれなりに好感を持っているというのが最近の持論であるが、そのようなレベルではないのである。他に人がいなければ、抱きしめて、キスをしたい。いや、それ以上なのである。

本能といえばそれまでである。

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前回会ってしばらく、私は彼女の事が頭から離れなかった。だから、彼女のどこが魅力的なのか、外見から客観的に考えようとした。しかし、そんな理屈ではないことが、今回分かったのである。

彼女の笑みは、自分でも理解できないところで感じているのである。そして彼女はどのような思いで私に微笑みかけているのだろうか。

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