神明神社から、ラーメンの大新へ。
初めは「あるくに行ってみよう」と話していたが、ゑびすの角まで行くと、「あるく」の看板が出ていないのが目に入る。
「でも、歩くのにちょうど良い」と、当てもなく歩く。
天気が良くて、結城屋さんでは、座布団がずらりと干されていた。
私の子供の頃を思い出させるような家。昭和の家である。
当てもないまま、ぶらぶらと歩いて北へ向かう。暑いとはいえ、風があり、意外と歩ける。場所によっては、突風と呼びたいところもあったが。
ずっと歩いて、道が行き止まりになる頃「大新へ行こうか」となる。
「あそこだったら、確実だもんね」と。
玩具店の角を曲がり、神明宮を目指すと、左手の廃屋の路地に井戸を見つけ、ちょっと嬉しくなる。
日差しがあるので、それを避けるように、神明宮の木陰へと入って行く。歩いていると、大きなカエルが、ドボンと音を立てて池に飛び込んだ。子供の頃を思い出す。
子供の頃、ここは楽しい遊び場だった。ただ、暗くなってくると、とても怖い場所ではあったが。
神社の中を斜めに歩いて、広瀬川を柳橋で渡る。川が涼やかということもなく、ただ大量の水が流れている。
そしてラーメン屋の大新へとたどり着く。前回は三人の年配の飲兵衛がいたが、今日は誰もいない。おやじさんと、おばちゃんが、テーブルに座り、扇風機で涼んでいた。
まあ、真夏ほどは暑くないが、湿度があるのか、絶妙に暑く感じる。そこで、「まず、ビール」。
「冷やし中華はあるの?」と聞いてから、冷やし中華と、野菜炒めと、餃子を頼む。
野菜炒めが美味しかった。それとご飯だけで十分なほど、美味しかった。
餃子も美味しかった。美味しくて、ビールは一本では足りないほど。
途中で、「今日はタイヤ交換をしてきたよ」と一人のお客さん。なんでも、近所に住む画家らしい。妙に気が合って、一緒に一時間ほど話して飲んでしまった。
初対面なのに、お互いに、遠慮することなく、自分の考えを話していたように思う。画家という人の話している時の顔、目は本気だった。
大新という店の風情も手伝っただろう。とても楽しいひと時。ずっと続いても良いくらいの心地良さだった。
帰るときに、生まれて初めて自分から手を出して握手を求めた。
そのときに、「あれ、この人とは、以前どこかで会ったことがある」と感じたのである。
それは、本当のことなのか、それともあまりにも話が会うので、そう感じたのか。
心地良い、日曜日のひと時だった。
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