中山道坂本宿の外れの方

ワーゲンのイベントの下見に再び行った。中仙道の坂本宿を抜け、碓氷峠の旧道に入るところで、素敵な路地を見つけた。温泉街の小さな店が並ぶ小路のようだった。

下見をして、下ると私はすぐに小路へと入った。中山道の旧道なのだろうか。やっと車が通れる、いや最終的には抜けられない程の通り。

きっとこの坂本宿を貫く旧国道18号が、車が通り抜けられるように拡幅され、小さなバイパスを造った頃なのであろう。

坂本宿の古い旅籠が終わったところに、新しい道に沿って数件の店ができたのだろう。昭和40年頃のことに違いない。

宿場らしい小さな川に沿って登る古い道。その古い道を挟んで造られた「峠路」。細い道の反対側、「峠路雀荘」は川の上に建っている。

「越中屋」、大衆食堂「山形屋」、「鳴門屋食堂」と今もそんな当時の店が数件残っているが、やはり象徴的なのが「峠路」だと思う。

その数件の店が終わった先には墓がある。やはり、ここは宿場の外れなのだろうと思わせる。

特に大きな駐車場は無いものの、往時は幅広い宿場の街道に普通に車を止めたのであろう。

他の店は、一部の窓や扉がアルミサッシに交換され、透明なビニール傘があったり、新しい灯油のタンクがあったりで、今でも住まわれているようだ。

それでも、きっと年寄りだろうから、順に人が居なくなり、店は壊され、空き地になったり、建て替えられたりするのだろう。

まあ、そんな坂本宿の小さな一角で、私は昭和を感じ、楽しんだのであった。

峠路は最近まで人が居た気配がしたが、今は誰も居ないようだ。