百Webも、一歩きに如かず。
先日、東中野まで行き、昼休みと、帰り道に、その近所を歩いてきた。環八の道路工事で、表から見るとすっかり光景が変わってしまったが、一歩入れば、なんだか懐かしくなる景色が、まだまだ残っていた。
蔦の絡まるブロック塀や、コンクリートの万年塀。そして、涼やかにゆれる食堂の暖簾。
さすがに歴ある町、東京である。前橋などよりも古臭い景色が残っている。
東中野駅方向に戻りながら通り沿いの古い商店を眺めていると、その隙間から大きな瓦屋根。その先の角を曲がれば、懐かしい感じのする立派な倉庫だった。
古い商店や事務所が点々と残り、また神田川沿いには、町工場が並んでいたことを想像させる空き地が沢山目に付いた。
いつもは大通りばかり歩いてしまうが、こうして大通りを避けて歩いていると、昔の東京が見えてくる気がする。御影石が積み重ねられた上に墓石が覗き、また工場の跡地もある。
西武線の踏み切りを抜け、そのまま山に登ると、公園になっていた。「おとめ山公園」であった。もう随分と日が傾いていたが、お母さんと、ちいさな子供二人が、遊びながら現れた。大した遊具などない公園だが、女の子も、男の子もとても楽しそうに公園の中を歩いていた。
見るもの全てが面白くてしょうがない感じだ。それを見ている私も、もしかして子供のような顔になっている気がした。
初めて歩く道。子供と同様に、見るものが新鮮で、とにかく面白く、高田馬場を過ぎて、目白駅へとやってきてしまった。
ずっと歩いていたい気持ちだが、時間が遅すぎるし、マンションまでは距離もありすぎる。本当は、都電の写真を撮りたかったが、もう暗すぎる。
山を下り、駅の脇に出で、再び階段を上がり、目白駅へと着く。かなり歩いてくたびれているはずだが、なんだかとても清々しかった。
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