根利の秋祭り 2011年 その2
以前は毎年9月15日に行われていたらしいが、今はその近辺の日曜日に開催しているとか。
獅子舞と聞けば、正月の獅子舞を想像するが、それよりもかなり芸術的で、リアリティのある獅子が踊る。
踊りといっても、不思議なもので、あまり激しいこともなく、ゆったりとしたもの。
大概の音楽は、「4拍子」で数えられるが、聞いていても、全くそんな事を意識させない。
リズムを数えようと思っても、いつの間にか、それが無駄であるかのような感じににり、数えているのを忘れてしまう。
おそらく、演奏している者にも、舞っている者にも、小節、何拍子といった感覚はないのではないか。
根利へ行く街道は「根利道」であり、そして「会津裏街道」でもある。
群馬から福島に入ると、桧枝岐がある。ここには「桧枝岐の歌舞伎」というものが残っている。
江戸へ出た人や、江戸から来た人の「歌舞伎の噂話」から、想像して生まれたものらしい。
「祭りで何かやろう!」となった時に、「どこぞでは、獅子舞というのをやっているらしいぞ! それはそれは、厳かで、美しく、楽しい、面白いものらしい」、そんなことだろう。
まあ、今の祭りでも同じであろう。どこかで流行っているものを取り入れる。ただ、その昔は情報が乏しい。
そんな中で、独自に創意工夫して今に至ったと考えると、とても面白い、趣のあるものに見えてくる。
これを譜面にしたら、とても面白いものかとも思うが、譜面など残さずに、演者が次の代に音で伝えていくところに意義もあると思う。
そして、そこには演奏、踊りをしている人の個性や、洒落っ気が入っていく。進化していくのである。
舞が終わりに近付くと、男根の張り形を持ったひょっとこが登場し、何時の間にか、おかめが登場する。獅子舞の踊りを真似し、獅子をおちゃらかし、若い女性がいれば、目の前まで近付いて踊りを踊る。
この道化役は、ただふざけるのではなく、獅子舞を上手にまねる。獅子舞を引退したものが扮しているのである。今年は、この出来が、なかなか良かったと私は思った。
この道化の登場は、後の時代に加わったらしいが、今年はこれが「舞」の品を際立たせていた。
毎年同じように見える獅子舞だが、見れば見るほど面白いものであることを実感したのだった。
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