松が谷、入谷、東上野、下町を行く
国際通りに出て、しばらく考えてから、言問通りの方から、上野に向かうこととする。
東京スカイツリーは、あまり良く見えないが、歩いたことのない通りを行くのは楽しいものがある。
いつもと、ちょっと道が違うだけだが、初めて見える景色がいい。なかなか、下町の景色も残っている。
時折、振り返りながら、東京スカイツリーも気にして歩く。古い家があったりすると、その向こうにスカイツリーが見えないか期待して振り返る。
そのまま真っ直ぐ行ってしまうと、入谷に出てしまうので、途中ら路地を左、上野方向に曲がったりしながら、ジグザグに行く。
ちいさな昭和の残り香を見つけては写真を撮る。こんなに写真を撮りながら上野に向かったのは久しぶりだと感じる。
歩いていると、どこかで見た運送会社がある。通りに出ると、東上野。かっぱ橋の商店街の一番端だった。
さて、どうしようと、しばらく立ち止まり考える。立ち止まったが角が喫茶店であり、左手斜向かいには焼き鳥屋、右手には豆腐屋の暖簾が見える。
もう昼になる頃だから、どこかで食事をしようと思ったものの、ここの喫茶店はランチはなさそうである。豆腐屋の先を眺めると、向こうにも喫茶店があり、看板が出ている。
「スパゲティのイタリアンって、どういうのですか」と聞き、そのセットをお願いする。
喫茶店の隣には古い商店の建物が残り、歩道には雪柳が咲いていた。
「春なんだな」
そこから、また歩いていなそうな道を選びつつ行くと、木造の古い商店が残る角に出た。
「いいところだ」と思ったものの、あちらの道はいつも歩く所。
同じ所でも、見る角度で、全く違う光景になることに気付かされる。
路地の突き当たりに、古い大きな学校のようなものが見える。通りに出てみると、銀座線の車庫の所だった。
いつもは帰りの電車の時刻を気にしているからかも知れないが、私の足は随分と遠回りをして、時間を掛けて上野に向かっていた。
震災の関係で、電車の時間は良く分からない。快速も、特急も無いから、どれに乗っても同じ。だから、こうしてのんびりと歩けたのであろう。仕事でも疲れていて、余計な事は考えたくなかったということもあるか。
でも、楽しい散策であった。
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