実は、これがデジタルアンテナ…。

一昨日の仕事帰りに気が付いた。スカイツリーから少し離れたフェンスで囲まれた中に、何かあるのである。

「なんだろう、コレ。」

「それ。地上波デジタルのアンテナだよ。」

一緒に飲みに行くので歩いていた同僚が、いとも簡単に答える。

これは、秘密であるが、これが地上波デジタルのアンテナだという。ハイテクが進み、こんな小さいものでも、関東一円をカバーできるのだと彼は簡単に言ってのけた。

しかし、こんな小さなもので済むのではあまりにもお金も掛からないし、注目もされない。そして経済効果も少ない。そこで「巨大なスカイツリーが必要」となったようだ。

そういわれれば、既に地上波デジタルでテレビが観られるのである。「それもあのアンテナのお陰さ」と、彼はビールを口に運びながら、何気に言った。

しかし、こんな小さなアンテナが、本物のスカイツリーとは…。もし観光客が訪れても、昔の上野動物園のパンダのようになってしまう。皆、炎天下に一列に並んで、見る順番を待つ。2時間も、3時間も待って、いざ自分の番になっても、「なんだよ。小さいし、動いてもいないし」でな具合である。

むむ、もしかすると、その混雑を回避するために、見学用のスカイツリーを造ったのか…。確かに、このアンテナの位置からスカイツリーが見えるということは、向こうからも見えるのである。

「お～、あれか～っ。しかし、小せ～な～。」

そんな台詞をはいてはいけない。大混雑で並んで待つのよりは、ゆとりを持って見ることが出来るであろうから。

そんな戯言はともかく、いったいこれは何なのだろう。