昼飯前の、昼飯線
途中から国道417号へと入り、大垣を目指す。それは、右手の山に沿って鉄道が走っているからである。
ネットの地図で見てはいたものの、こんな寄り道はできないと思い、詳細な地図を出力してこなかった。
「この辺りを右に入れば線路があるはず。」と信号を右折すると神社に突き当たった。
「もう、この辺りから線路が始まるハズ」と、国道より一本山よりの狭い道に入っていった。
細い通りだが、両側に古い工場が見えてくる。山に近づけば、コンクリート製のホッパーもある。岐阜に入ってから雨は多くなり、狭い道でなかなかクルマも停められない。車窓から眺めていると、小さな坑口らしきものも目に入る。
そしてついに線路が現れた。複線状に敷かれた線路は草に覆われている。しかし、鉱山と工場に挟まれた線路は、魅力的だ。
大きな工場が現れると、道路は広くなったものの、今度は大型のダンプカーが現れるようになった。そんな中、線路が近くてクルマが置けるスペースを探していく。
雨が降る中、カメラをかばうようにしてクルマを降りて線路へ走る。二度目に止まった地点は、線路はきれいで、今も列車が走っていることが分かる。道路は線路渡り、鉱山へと入っていくが、その先のカーブの右手にはホームのような石垣が見える。
帰ってきてから調べたのだが、ここは西濃鉄道市橋線というのだそうで、先に見た草に覆われたところが終点の市橋だったようだ。
私が行ってみたかったのは、美濃赤坂駅の隣にある工場への引き込み線。とりあえず美濃赤坂駅を目指す。ところが、道が狭くて駅を行き過ぎて少し山を登ってしまった。そして踏切が現れた。
えりこさんが地図を見て駅までを案内してくれるが、山を下ってくると、また線路が現れた。先ほどの線路の駅寄りのようだ。
写真を撮って戻って来ると、えりこさんが「お腹空いたね。こっちに行くと昼飯ってところがあるよ」と。
「昼飯って何、地名? それは地名だから食堂があるわけじゃないよね。」
「うん。」
もうそろそろお昼を食べたいが、先ずは駅に行きたい。やっと駅について、そこで落ち着いて地図を見て、引込線へと向かう。
美濃赤坂駅はとても広い構内の駅だった。旅客のホームは一面だが、時代がかった立派な貨物ホームが二つ見える。
駅を出て、駅の終点部分の脇を走り、市橋線の踏切を渡り、右に行くと、目の前に線路が横切っていた。もう使われていないようだが、駅から出ている工場への引込線。今となっては貴重な光景である。
工場をぐるりと回って駅に戻る途中、なんと道路を横切る線路とであう。道路の右側と左側の工場を繋いでいる。感動的ですらある。
もうそろそろ群馬に向かわないといけないし、お腹も空いてきた。しかし、雨の中とはいえ随分と鉄道を楽しめた。
次回に大垣を通過するのは夏の予定。その時は青空と、緑が茂った西濃鉄道の写真が撮りたい。今から楽しみである。
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