やっとこ、セメント工場
その道を歩き、次の交差点で、私は更に広い、街へと続くと思わせる道を右折した。この雰囲気ならコンビにもありそうであるが、初めて登場したコンビニ風の建物は、ホカ弁屋だった。
しかし、その先で更に広いであろう、幹線と思われる道が横切っているようである。私は、とにかくその交差点を目指した。
ある程度行くと、コンビニの看板が見えて来た。しかし、私のお腹の限界も近付いている。あのコンビには、道路のこちら側なのか、向こう側なのか。
結論としては、無事パンツを汚すことなく、コンビニに辿り着き、喉も渇いていたところで、カフェオレも買うことが出来たのである。
そこからは、来た道ではなく、途中からショートカットして工場の方へ歩く。しかし、セメント工場の近くには来たが、目的の線路、というかヤードの方へはなかなか行けない。あったとしても、工場への通路で、保安会社の看板やステッカーがあり、入るのは無謀である。
しばらく行くと、路地の先に「三ヶ尻駅」という看板が見えた。私は、それが秩父鉄道の駅であり、あそこまで行けば電車で熊谷へ出られると思ったのである。
しかし、そこには駅らしいものも、プラットホームもなく、フェンス越しにヤードが眺められるだけであった。
昔だったら、休日のヤードの中を歩いていても、大してお咎めはなかったと思うが、今はいけない。犯罪になりかねない。まして大の大人であるのだから。
結局、ヤードをフェンス越しに眺めただけで、元の道に戻る。昔から、ここにはセメント工場があったのであろうか、古い工場や、社宅のようなものも目に付く。
小さな工場の中にレールが見える。「むむっ。この工場は怪しい。」と近付き中を覗こうと思って目に入ってきたのは、手前のレール。トロッコのレールではなく、ホイストのレールだった。
新幹線をくぐり、その先の路地は、線路に沿っているようなので行ってみる。工場も終わり、畑作業をしている人がいて、その脇の小山は古墳のような感じで、崩されずに残っていた。
やっと線路が眺められるところにやって来たが、ヤードが終わったところの踏切だった。結局、一番近付いてみたかったヤードは向こうの方に広がっている。これなら新幹線から眺めているほうが楽しいかもしれない…。
望遠レンズで、ヤードの方を眺めてみるものの、別段面白いものが、絵になるものがあるわけでもない。
そして、先ほどの駅は貨物駅ということは、秩父鉄道の旅客駅までは、今までと同じくらい歩かなくてはいけないということ。
踏切から先は、三本の線路が伸びているように見えるが、真ん中は踏み切り部分で途切れていて、もう使われてはいない。それでも、三本の線路が続いている様は、鉄道輸送が重要であったことを思い知らされる。
その先の三本の線路を渡る、遮断機もない踏切も痛快である。元々近隣の工場のためのものであろうし、今は列車も少ないし、歩行者も少ないから、何の問題もないのだろうが。
もう、ここまで来てしまったら、引き返しても、先まで行っても同じである。まだ時間は十分ある。この先を歩きますか。
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