仕事の行き来を楽しむ。
大崎駅の裏手には、明電舎の古い工場などがあったらしいが、今はキレイなビルができ、ビルの建設現場も目に入る。以前は、サブウェイぐらいしかなかったのにと思いながら、新しいビルの裏手を歩いて行く。
新しいビルや家ばかりだが、小高いところに怪しい空き地や、御影石の石積みなどがあり、工場が並んでいた頃を偲ばせる。
駅の裏手に、プレハブのような二階家が建ち、ウィークリーマンションや、レンタルオフィスになっていたのを思い出す。長屋のような二階建ての建物の一角に、小さなソフトハウスがあって、そこに何度か行ったのだと記憶する。
少し歩くと、池上線の高架が見えてきた。このビルの谷間を立体交差で走る線路に、都会の私鉄らしさを感じたものだ。
橋のところで、「新しい車両だ」と気が付くと、すぐにその電車が発車してきた。ステンレスなのだろうが、グリーンの濃淡の大胆な絵柄が入り、立体交差を行く姿は、やはり都会の私鉄である。
橋を渡ると、そのまま駅に向かってしまいそうになり、少し戻って、路地裏を行く。山手線に突き当たる路地の先、上方には高いところに建てられた、少し古臭い池上線の駅がある。
この駅を見て、空中都市を想像したものである。
あまりにも暑くなったので、東急の駅ビルに入り、涼みながら歩道橋へ出る。すぐ先、同じくらいの高さのところを山手線が走るのも快感であったりする。
古臭い感じの駅前ロータリーがあり、その先には、古臭い商店街がある。商店街というより、飲食店街、いやいや風俗店街である。以前、そんなところの一角に仕事の客先があった。会社の女の子と出掛けるときなどは、歩くルートに注意したものである。
風俗のビルのようなところにランチの看板が出ていた。近付くと若い女の子が出て来て、「ランチを始めたので是非寄って下さい。」と50円引き券をくれた。どうせどこでも良いのだからと思っていると、彼女がエレベータのボタンを押し、そのままレストランの席まで案内してくれた。
むむっ。これはただのレストランではないと思う。
店内は真っ暗で、各テーブルのところにスポット的にライトがあり、隣のテーブルの人の姿は分かっても顔などは全く見えない。
なんだか、昼間から、それも仕事帰りに風俗の店に入ったような気分になった。
店を出ると、まだ午後1時を過ぎた頃なのに、沢山の若い男女がカラオケ店の前に群がっていた。
浅草線の向こう側の入り口を目指して歩いていれば、点々と呼び込みのお兄さんも立っている。
真っ暗な店でランチを食べて、カラオケ店の光景も見ているから、ちょいと一杯飲んで行きたい気分にもなってしまう。
まあ、10年前と比べれば、随分と大人しくはなっているが、ちょいと気を引かれる街である。
人形町で降りて歩く。この辺りも日々新しいビルが建っているようではあるが、ぽつり、ぽつりと古い店が残っている。こんなところを歩いていると、そんな建物を追いかけて、すぐに1、2時間遊んでしまいそうであるが、まだまだ仕事中。
今度、休みの日にでも来て写真を撮って歩こうかと、以前も思ったことがあるが、それはそれは難しいことだ。普段仕事で行っているところへ、わざわざ遊びに行くというのは、度胸のいることだと思う。
仕事を終えて、6時半くらいに会社を出る。歩いて西浅草を目指したが「、「暑い」「蒸し暑い」。まるで水の中を歩いているかのようだ。
小伝馬町から離れてしまっていたので、浅草線の東日本橋から電車に乗った。
西の空は、黒い雲が次々と流れ、所々で夕日を浴びて赤くなっていた。
上空の風はあるようだが、歩いていると殆ど風がない。そこで、店が並んだところを歩くことにする。
仲見世は両側に店が並び、両側から店内のクーラーの冷気が流れ出てくる。正解である。
そして、新仲見世に入る。こちらはアーケードになり、両側の店も近いような感じもして、仲見世よりも涼しい気がする。
ちよっと涼やかな感じの音色が聞こえてきた。しかし、近付けば、近付くほど、その音は大きくなり騒がしくなった。
あっちの店でも、こっちの店でも、沢山の風鈴をぶら下げて売っているものだから、音は騒がしくなり、逆にむさ苦しい感じにもなってくる。
あれは、ひとつ、か細く鳴るから涼やかなんだと思う。
アーケードが終わると、正面の空には、まだ忙しく雲が流れていた。
重苦しい黒い雲。明日も天気は悪いのだろうか。蒸し暑くなければ良いのだが。
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コメント
nobusanは仕事中もカメラを持ってこうやって写真を撮っているんですね。
そのカメラって...なに?
最後の写真、誘われますね。
夕暮れた雑然とした町。さ〜飲みに行こうか、って。
投稿: 野宿屋ノブ | 2009年8月16日 (日) 22時04分
最後の写真は、浅草の新仲見世のアーケードを出たところですね。
私の場所は、この先の国際通りを横切った向こう側です。
観光客も減って、元々は地元の人が飲んでいたところといえば良いでしょうかね。
ただ、国際通りから離れて行くと、スナックなどが増え、料金が高くなって行くので要注意です。
カメラ!?いつも持ってますよ。いつまで続くか分かりませんが、いつも持っていたいですね。
オリンパスのウルトラ・ズームってやつか、やはりオリンパスの一眼のE-520ってヤツです。
どちらも、ポケットに入るサイズではなく、手で持つか、カバンに入れています。
そこそこ大きいカメラを構えていますので、いつも「写真を撮ってますよ」ってアピールして撮っております。
投稿: あつし | 2009年8月17日 (月) 00時26分