冬の中央前橋駅へ
起きて、ちょうど二階に上がってきた次男に聞くと、「カレーがあるよ。」とのこと。そうだ、昨夜はカレーだったから残っているのだ。下に行くと、お袋さんが「カツを買ってきたよ。」と、必然的にカツカレーとなった。
ちょっと遅い昼飯を食べても、外は好天で暖かそう。私自身も熱は収まり、意外と調子が良いので、食べ終わり食器を洗うと、そのまま表へ出た。残念なことに大衆食堂へ行くのではない。
家を出て、何気なくいつもの犬のそばを通ってしまった。犬は私が行き過ぎると気が付いたようで、すぐに飛び出してきて、慌てて食器のボールを蹴飛ばし、ガラガラと音をたてた。私の方を向いて小躍りを始めたが、無視をしていたので、珍しく2度ほど吠えかけたところで、大人しくなった。ちょっと悪いことをしてしまったが、そんなにいつも遊んであげられない。
八幡様の所のたばこ屋に行くと、おばちゃんに「風邪よくなったかい。」と言われて、ちょっと驚いて、八幡様の北へ行く。すると、昭和五年の住宅に良い感じで日が当たっていた。そこから、歩道橋に上り、中央前橋駅へ向かっていた。
歩道橋の上からは、「油屋」の看板の隣に古い家がある。そこで初めて、その半分が元の大谷歯科だと知る。坂を下って駅へ向かうが、殆ど人通りは無い。店の多くは閉まっているが、八百屋だけは店を開けている。
最近は、元気の良い八百屋が目立つと思う。
上毛電鉄の駅のところまで来ると、随分と日が傾いていた。「4時までだな。」と思う。
広瀬川沿いに歩き、公園の蒸気機関車を撮る。私が高校の頃に出来た公園だ。
あと10分ほどで発車だから、反対から電車が来る。私は、広瀬川沿いに行き、川の向こうに上電が走ってくるのを待った。
電車がやってくると、今度は発車していく。広瀬川の橋の上で写真を撮って、暗くならないうちに、今度は橋の道を真っ直ぐ坂を上り、前橋駅を目指した。
古い建物が目に付く一角に、冬の夕日が当たる。窓ガラスや電線が逆光で輝き、そして少し黄色みがかった太陽を背にすると、建物も空も色鮮やかになっていた。
古い瓦屋を眺めたり、お寺の入口や、石屋の路地を覗いたりしながら、国道50号に出るとそのまま渡り、駅前通に。
通りに出る角には、河合君のおじいさんの食堂が残っているのに気が付いた。随分前から看板はなくなっていたが、今でもショーケースが残っているのに驚いた。
行きとは別の歩道橋へ登る。駐車場が目に付くようになった分、高いビルも目立つ。そして、それよりも高くなったのではないかと思えるケヤキ並木も。
なんだか年が経ったんだなと感じる。その辺りで、近所の人に挨拶をされ、自分も年を取ったんだなと感じる。
家に近付いた頃には、太陽は随分と傾き、大きな日陰を作っていた。
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