懐かしの棚下へ
前橋から国道17号を行くと、混雑していることが多いので、良く走ったのが日陰の道。敷島から、ずっと利根川の東側を行く。
すれ違いも大変な狭い道を行き、小さなトンネルを抜けると、断崖絶壁に囲まれた中に「棚下」という集落がある。
歴史を感じさせるその町は、小さい頃から、とても興味を持っていた。だから、高校になって「写真撮影に出掛けよう」と思ったときに、すぐに浮かんだのが、ここ「棚下」だった。
津久田駅で電車を降りて、棚下まで歩いた。昼食は、棚下の商店でパンとジュースを買った記憶がある。というか、それをあてにしていた。
あれから、30年以上経ち、再び写真を撮りに行きたくなった。前橋を出ると、北橘の今井醤油の様子を見て、佐久発電所の脇を走り、利根川を渡り、開通した国道17号バイパスを行く。
バイパスは、どんな感じか、ただ走ってみたかっただけ。すぐに右折して、また利根川を渡り敷島に向かうが、右折をしようとしたら、大粒の雨がウィンドーに当たり始めた。周りは晴れているというに、橋を渡るとワイパーも役立たないほどの豪雨となった。
豪雨は、トンネルを抜けると収まり、遠くに絶壁が続くのが見えると、ワーゲンを道路脇に停め、外に出た。その下には棚下の集落が見えていた。
JRの鉄橋の下にビートルを停めて、カメラを持って歩き出す。まだまだ懐かしい景色が残っている。県道を少し歩くと、旧道に入り、集落が終わると、県道に戻り、集落を裏側から見るように歩く。
再び鉄橋に戻ってくると、ちょうど電車がやって来て、走り去っていった。そして、鉄橋をくぐると、今度は県道には戻らず、そのまま家々の裏の通りを歩き、狭い路地を抜けて県道に出た。
県道を走りすぎているだけでは、あまり分からなかったが、意外なほど、昔の景色が残っていた。
しかし、路地から県道に出たところの藤屋酒店は店を閉め、人の気配も無くなっていた。恐らく、昔はここで買い物をしたのだと思うが。
それでも、まだ懐かしい面影が残っていて良かった。
夜7時から、沼田で趣味の鉄道のミーティング。それまでにはだいぶ時間がある。私は、予定通り、今度は別の、懐かしい集落に向かったのだった。
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