なぜか丸山宿へ
国道50号で足利方面に。昨日聞いた「前橋にはもう8件しかない」という銭湯の一件が見える交差点で写真を撮る。
右側奥に煙突が見えるが、たまたま横切る犬を連れたじいさんの姿がいい。
足利県道に入り、探しながら行くが、見つからない。Uターンをして一往復するが見つからないまま、50号を横切ってしまう。
そして右折し、再び50号を戻ろうとして見つけたのが、この蔵のある商店。
「これは造り酒屋だ」と、信号が青に変わると右折する。
酒蔵と思わしき商店には、「蝋山酒店」と「十一屋」と書かれた看板があり、目の前に車を置かせていただく。
「ここに置いて大丈夫ですか」と声を掛ける。
カメラを提げているので、店の若い主人が、解説を始めてくれた。
やはり以前は造り酒屋であったようだ。先祖が新潟から高崎に出てきて、酒造を始め、ご主人の祖父が明治初期に、この地に移り始めたとか。
道路を流れる川は護岸をコンクリートで囲まれてしまってはいるものの、宿場の風情を残している。古い家もまだ随分と残る。
「青木歯科さんなんか、とても古いんだよ」と言われたが、まさかこんなに古い家とは。古い蔵が奥まで連なる、立派な旧家だった。
裏に周って見ようと、路地に入ると、反対の家の隙間から、これまた立派なこいのぼりが見えた。
裏手には小さいが畑が広がり、植木などもあり、懐かしい風情を醸し出していた。
畑の中の小道を行くと、整然と石塔が並んだお墓があり、その先には小学校を思わせる広場になっていた。学校の跡地ではないだろうか。
そこからまた宿場に戻る。5月になったばかりだが、新緑というよりも「深緑」と呼びたいほど、緑が美しく、夏のような青空が広がっていた。
宿場の反対まで来ると、路地の向こうに神社があり、その反対側には小さいが歴史を感じさせるお寺があった。
宿場を戻り始めると、向こうから2人の女の子を連れたお母さんがやって来た。この川で水車を回して、「丁度、この辺りで粉を挽いていたんですよ」と教えてくれる。
「呑竜うどん」と看板を掲げているところが、粉屋さんで、そのすぐ脇の小屋のところで、粉を挽いていたとのこと。その後、うどん屋になったが、今は亡くなってしまい、後継者が居ないようだ。
宿場を戻ると、信号を左折し、造り酒屋を裏から見ようと、一本裏の道を歩く。
古い瓦屋根の家が目立ち、畑の向こうには元気に泳ぐこいのぼりも。
しばらく行くと、小さな川の手前に、今は使われてはいなそうな、集会場であったであろう建物が残っていた。
川を渡ると右に折れて、街道へと戻る。「何街道だろう」と思っていたが、日光例幣使街道であろう。
酒屋の前に戻り、その向かいの路地を歩いてみる。しばらく歩いて戻って、自販機でアイスコーヒーを買い、遅い昼食でコンビニで買ったパンを食べる。
ご主人と、もう一度お話をしたかったが、天気が良いので出掛けたとの事。そういえば、庭で子供たちが遊んでいた。その子たちを連れて遊びに行ったのだろう。
汗ばむ、夏のような天気だが、緑も多く、時折吹き抜ける風も心地いい。宿場を流れる川のところに腰を掛けて、コーヒーを飲みながら、パンをほうばった。もう午後3時を回っている。遅くならないうちに帰路についた。
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